穴あけ加工の奥深さとは！！

お世話になっております。

精密部品加工・調達代行センターの石井です。

今回のコラムでは「お困りごと解決マガジンVol,4」で川﨑が紹介した

切削加工の続きで、穴あけ加工について書いてみようと思います。

 

穴あけ加工とは？

工業製品の製造において、穴あけ加工は非常に重要な工程の一つです。

部品の組み立てや取り付け、通気口や配線などあらゆる一つの製品を完成させるのに穴あけ加工はなくてはならないものと言えるでしょう。

 

穴あけ加工といっても種類はいくつかあって、浅穴、深穴、カウンタボーリング、トレパニング、ソリッドドリリングなど５種類に分けられています。

 

・浅穴・・・ドリル直径の３倍以下の長さの穴加工

・深穴・・・ドリル直径の１０倍を超える穴加工

・カウンタボーリング・・・空いている穴を大きくする加工

・トレパニング・・・・大径の穴加工に用いられており、円筒状に切削をする

・ソリッドドリリング・・・未加工の材料に穴をあける加工方法

 

それぞれ、必要に応じて使い分けが必要になってきます。

 

細かく書いていくと長くなってしまうので、もっとざっくりと分けると以下の３つに分けられるのではないでしょうか。

 

・『手動での加工』

・『機械を使用した加工』

・『CNC(コンピューター数値制御)での加工』

 

 

手動で穴あけを行うことは現場では少ないかもしれません。

私も数回程度でしょうか。機械を使うよりも、正確差が求められるので難易度が高いですね。

２つ目の機械を使用した加工ですが、こちらを下で紹介しましょう。

 

 

 

ボール盤で穴あけ加工

ボール盤とは、本体の主軸部分にドリルを取り付け、金属や木材に穴開けをする専用の工作機械のことです。材料を固定し、ドリルの刃を上下に動かすことによって穴を開けられます。

ひとくちにボール盤といっても、プロが工場で使用する本格的なものから、DIYにも使用できる小型のものまでいろいろな種類があります。

私が頻繁に使用するのは卓上ボール盤と呼ばれるものです。

 

卓上ボール盤はまず材料を台座にしっかりと固定することから始まります。

クランプやバイスを使用して動かないように固定した後に、どんなドリルか

図面を確認し適切なものを選びましょう。

 

回転数の調節はベルトの掛け替えにより行います。

ドリルのサイズや穴あけ対象材によって、回転数を変えて使用します。

 

卓上ボール盤の特徴

・素早い穴あけ加工ができる

・材料を固定しているためブレにくい

・手動と違い正確な穴あけ加工ができる

 

といったところでしょうか。

卓上ボール盤は一定の深さで穴を開けることができます。

そのため、精密な作業が求められる場面や、複数の穴を一貫して開ける際に重宝されるので、どの加工現場でも１台はあるのではないでしょうか。

 

 

 

コンピューター数値制御での穴あけとは！？

CNC（コンピューター数値制御）加工は、コンピュータプログラムによって

機械を制御し、材料を削る加工方法です。

精密な作業が得意であり、穴あけにも威力を発揮します。

手順としては、上記で紹介した卓上ボール盤での加工よりも複雑で、まず、CNC加工のプログラムを作成しないといけません。

CADソフトウェアを使って設計し、それをCNC用のプログラムに変換します。CNC機械には、材料の種類や刃具の種類によって設定を細かく変えなければなりません。これにより、最適な加工条件を得ることができるのです。

 

 

CNC加工は、コンピュータプログラムによって制御されるため、非常に高い精度で作業が行えます。ですので、同じプログラムを使って何度も同じ作業を繰り返すことができるのもスゴいですよね。

  

 

CNC（コンピューター数値制御）加工の特徴をまとめると？

・より精密で複雑な加工か可能

・大量生産にも対応可能で効率的な作業ができる

・人的ミスが少なく品質の一貫性が保たれる

・多種多様な材料に適応できる

 

 

まとめ&ひとこと

いかがでしたでしょうか。

非常に簡単ですが、穴あけ加工について書いてみました。

穴あけ加工は製造業界において欠かせない工程であり、正確な穴あけは製品の品質を左右します。

私も、現場であらゆる製品を目にしますが、これはどのような工程で穴あけをしているのか疑問に思うほど複雑な製品も多々あります。

しかも、凄まじい精度が出てるんですよねぇ。検査をするたびに思います。

検査については、別の機会に書かせてもらうかもしれません。

それでは、また！