機械加工とは何だろう?
お世話になっております。
精密部品加工・調達代行センターの川﨑です。
今回のコラムでは機械加工について書かせていただこうと思います。
一言で機械加工と言いましても、色々あるものでその中でも、最もメジャー加工技術のひとつである
切削加工について、ご紹介していこうと思います。
◆切削加工とは?
字が表すとおり「切削加工」とは切って削る加工のことです。
工具を使用して不要な部分をカットしていき製品に仕上げていきます。
加工の方法ですが細かく分ければ色々とあるのですが、切削加工は大きく2種類に分けられます。
『旋削加工』・・・・材料を回転させて円筒形状のものを作成する
『フライス加工』・・工具を回転させて立方体形状のものを作成する
・旋削加工 ・フライス加工
製品の形状は基本的に丸と四角でできているものがほとんどです。
つまり、この2種類の加工方法が全ての基本になっていると言っても過言ではありません。
◆どんな工作機械で切削するのか?
『旋削加工』・・・・・旋盤
『フライス加工』・・・フライス盤
こちらは手動で操作するものですが、今はプログラミング等で自動的に加工するものが多く、
そのほとんどをコンピューター制御で旋削やフライス加工を行っています。
そういったものを『NC工作機械』と呼んでいます。
『旋削を主に行うNC工作機械』・・・・・・・ターニングセンタ
『フライス加工を主に行うNC工作機械』・・・マシニングセンタ
あとは、上記2つの性能を併せ持つ『複合加工機』というものもあります。
◆工作機械のご紹介!!
ここで、SCCが金属加工で使用する工作機械の一部をご紹介させていただきましょう。
最大ワーク径 670ミリメートル
最大ワーク長さ 1,538ミリメートル
最大バー容量直径 65ミリメートル
最大X軸ストローク 675ミリメートル
最大Y軸ストローク 300ミリメートル
最大Z軸ストローク 1,562ミリメートル
こちらは先程、触れた複合加工機となります。
1,500ほどの広め加工領域ですが、非常にコンパクトな工作機械です。
●NCターニングセンタ:オーエム Neo α20
※画像はNeoα16EX
テーブル Φ2,000ミリメートル
最大切削外径 Φ2,400ミリメートル
最大切削高さ 1,500ミリメートル
こちらは名前がターニングセンタというとおりNC旋盤になるのですが、立て型になっている旋盤になります。
大型の円筒型の加工にこの立旋盤が使用されています。
- ●5面加工門形マシニングセンタ:オークマ MCR-A5Ⅱ
X軸移動距離 5,200ミリメートル
Y軸移動距離 3,100ミリメートル
Z軸移動距離 800ミリメートル
有効門幅Y 2,650ミリメートル
有効門高さZ 1,650ミリメートル
こちらは5面加工機ですね。
この工作機械はワークテーブルに密着している面以外の5面を一度に加工可能な機械です。
大物の加工が可能でかつ精度に優れています。
余談ですが、似た名前に『5軸マシニングセンタ』というものもあります。
それとはまったくの別物です。
通常のマシニングセンタの軸はX、Y、Zの3つですが、5軸加工機にはさらに回転軸と傾斜軸も搭載されています。
そのため、テーブルを自由自在に動かしながら、あらゆる方向から加工可能です。
工程の短さや精度の高さ、効率の高さが5軸加工機の強みです。
他にも、紹介したい工作機械があるのですが書ききれなくなってしまいますのでまたの機会にでも。
この回では紹介しなかった加工方法なども、いずれコラムで書いていけたらと思います。
◆わたしの一言
工作機械などは日々進歩しておりまして、今は工程プログラムまでもAIが生成するようになりました。
それでも、全てが自動化といったところまでは来ておりません。
ワークを設置から加工後の検査など問題はまだまだございます。
上で紹介した工作機械などもいずれはそうなっていくと思うと、我々オペレートする側が取り残されないように
日々、知識を磨いていかねばなりません。
少し固くなってしまいましたが、今回のコラムは川﨑でございました。
また、お会い致しましょう。
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